Makabe Detective Agency
机のうえに、閉じていないファイルがある。
消えたのは品か、数字か——答えは書いていない。
疑いのほうを、疑え。
「答えが一つに見えるときほど、別の答えを探せ。
机は、早合点した者のほうが多い。
真実は、すぐに名乗らない。」
ABOUT
真壁探偵事務所は、企業・個人からの依頼を受け、データ解析・行動調査・内部不正の検証を行う。
表向きは整った報告書でも、裏では数字が笑うことがある。現場の記憶だけを信じれば、紙の嘘を見逃す。だから当所は、そのあいだを歩く。——裂け目に手を入れる仕事だ。
派手な名を売るつもりはない。必要な案件だけを受け、必要な言葉だけを残す。依頼人の名も、扉の位置も、口にしない。
所在は東京都内。細部は、必要な人間にだけ伝える。本サイトおよび関連コンテンツはフィクションである。
LEDGER
帳簿、通信、契約、出入りの記録。——人が残した痕跡は、いつも不完全だ。欠けた部分を想像で埋めるな。欠けのまま並べ、どれが嘘かを切れ。
当所の調査は、犯人を名指すためだけではない。組織が自分にかけた霧を、どの層まで剥がすかを見極めるためでもある。
CREED
写真、録音、文書。ネットの声は参考にすぎない。机の端に置き、証拠に負けたら捨てる。
一つの説明が心地よいほど、危険だ。矛盾が残る説明は、未練ごと下ろす。
書かれていない行、消された時刻、開かない扉。——ないものの形を読め。
言葉にした瞬間から、逃げ道は狭くなる。冷たく、正確に、書き留めよ。
FOR TRAINEES
新任は、依頼人から預かったデータメディアの解析から始まる。机には、説明書より先に証拠が来る。答えは書かれていない。書かれているのは、矛盾のほうだ。
矛盾のない結論に至った者だけが、報告ポータルへ進め。途中で心地よくなった仮説は、所長が突き返す。
パスワードも、正解も、事務所からは渡さない。ここで測るのは、推理の速度ではない。——疑いの耐久だ。